女性は人生において、心身に起こるいくつもの変化を経験します。中でもとくに大きなターニングポイントと言えるのが、妊娠・出産、そして更年期。バストのサイズや形にも思わぬ変化が起こりますが、「しょうがないとあきらめて欲しくないのです。きちんとケアすれば、何歳になってもバストは変わります」。自身も昨年出産した、“おっぱい番長”こと経絡整体師の朝井麗華さんにうかがいました。
乳腺組織や脂肪組織の量に依存するバストの大きさは、遺伝だから変えられないと思っている方が多くいます。でも、若い頃から豊かだったわけではなく、「乳トレ」で手をかけてBカップからEカップにまで成長させたのが私のバスト。もう少し大きくしたい、形にこだわりたい、そんな理想のバストに、ケアで近づくことができるのです。
そして、それは産後も同じこと。私も昨年(2019年)に第一子を授かり、慌ただしいながらとても幸せな毎日ですが……
“おっぱい番長”と呼ばれるほどバストケアに余念のなかった私ですが、授乳卒業後のしぼみやデコルテのそげなど、大きな変化を経験している真っ最中です。
この記事の最後で基本の「乳トレ」をご紹介しています。産後しばらくは赤ちゃんのことで精一杯になってしまう時期ではありますが、どうぞ少しの時間でも、がんばっている自分自身を労わるつもりでバストケアを。お腹が重くなり姿勢が悪くなりがちな妊娠中から、授乳や抱っこ続きの産後はどうしても肩や腕がこるし、呼吸も浅くなりがちに。そんな時期には「肋骨ほぐし」がこりや呼吸の緩和ケアになり、またやっておくことで授乳卒業後のバスト崩れの予防にもなります。妊娠中や授乳中で乳トレを行ってはいけない時期などはとくにありませんが、バストが張ってつらかったり、授乳前で母乳がパンパンな時は、乳房に手技のかかる「グーパー推拿(すいな)」はお休みしましょう。
妊娠・出産と並び、心や体に大きな変化を感じるのが更年期です。閉経すると女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減少するため、乳腺組織を刺激できなくなり、バストはどうしてもしぼみがちに。また刺激を受けなくなった乳腺組織は脂肪組織へと変わるため、ハリがなくなり、柔らかくなって下垂しやすくなります。
でも、柔らかくなったからこそ、バストも、バスト周りのお肉も動かしやすくなっているということ。何もしなければ重力にまかせるのみですが、ケアをすればそれだけ効果も出やすく、さらにワイヤー入りのブラジャーでしっかり支えることが形をキープすることにつながります。私のバスト&ボディケアのセミナーにいらしてくれる女性の中には、50代、60代の方も少なくありません。年齢を重ねても自分をあきらめない姿勢、素敵ですね。
東洋医学の世界では、女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢で体や体質が変化するとされています。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。中でも人生のちょうど半ばあたり、40代に差し掛かった42歳は、とくに美容に関しての分岐点。20代はもちろん、30代も、意外と何もしていなくても「私って老けないタイプなのかな?」なんて、余裕をもっていられるものですが、30代でいかにケアをしてきたか否か、言わば“美容貯金”のツケがまわってくるのが40代以降なのです。
ここまで読んで、「何もしてこなかった自分が悪いのね……」とがっかりしてしまった方、大丈夫です! 妊娠・出産や更年期という大きな山があっても、しなやかに変化できる女性のボディにリミットはありません。やればやるほど効果が期待できるのが、アサイ式の「乳トレ」です。気づきを得て、心の準備が整った今からさっそくバストケアを始めましょう。
バストのサイズアップに年齢は関係なく、どんなに変化しても理想のバストは“つくれ”ます。そう、まさに自分の手でつくるのです。そのメソッドが、私の考案した「乳トレ」です。基本は、大胸筋を鍛える「バストくるくる」、ふっくらハリ感を生む「肋骨ほぐし」、くっきりとした谷間をつくる「グーパー推拿(すいな)」。これら3つをワンセットで、1日5分続けてみてください。
できればブラを着けず裸の状態でボディオイルなどで滑りをよくして行うと効果的なため、お風呂上りがおすすめです。血行もよくなっているので、一石二鳥です。バストにはもちろん、ウエスト周りや、肩こりなどの不調にもききますよ。
経絡整体師朝井 麗華
20代で配偶者をガンで亡くし“本物の健康”を追求する道へ。中国推拿をベースに8種類のアジアの手技療法、頭蓋骨や筋膜へのアプローチなどを用いた独自メソッドを構築。多くの体型悩みや不調の改善はもちろんのこと、心もボディから整えるホリスティックな技術・知識を提供している。プライベートサロン「氣Reika」主宰、バストケアサロン「氣Reikaバスト」プロデュースのほか、施術者の育成にも尽力し、「おっぱい番長」としてメディアでも活躍。著書『おっぱい番長の「乳トレ」』(講談社)他多数。