「歩くたびに太ももがヒリヒリ痛い」「下着やズボンが擦れて赤くなってしまう」そんな股ずれにお悩みの方必見です。本記事では、男女別の股ずれの主な原因やメカニズム、市販薬やインナーを使った対策などをご紹介します。今日からできる簡単なケアや予防のコツを知り、股ずれの痛みとサヨナラしましょう。
股ずれとは、太ももの内側が擦れ合うことで皮膚に炎症や傷ができる症状です。医学的には「間擦疹(かんさつしん)」と呼ばれることもあります。
皮膚に炎症や傷がある状態のため、ヒリヒリした痛みが持続し、不快な思いをしたことがある方も多いのではないでしょうか。股ずれの主な症状について、解説していきます。
股ずれの主な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
症状の度合いは、軽度なものから日常生活に支障をきたすほど重度なものまでさまざまです。初期段階では軽いヒリヒリ感や赤み程度ですが、放置すると水ぶくれができたり、皮膚が剥がれて出血したりすることもあります。色素沈着を起こし、股が黒ずんでしまうことも。
症状に不安がある場合や、股ずれが長期間(1週間以上)改善しない場合、また感染の兆候(膿、強い赤み、熱感)がある場合は、皮膚科医に相談することをおすすめします。
股ずれは、子どもから大人まで年齢や性別を問わず多くの人が経験する皮膚トラブルで、決して珍しい症状ではありません。ある調査によると、20〜60代の男女1,000名以上に股ずれになったことがあるか、調査を実施した結果、23.4%の人が「ある」と回答したとのことです。
股ずれは、見た目にはわかりにくいため、周りの人に相談しにくく、なんとなく恥ずかしいと感じるかもしれません。しかし、多くの人が経験していることなので、一人で悩まずに適切な対処法を調べたり、専門家に相談したりすることが大切です。
股ずれは、一年を通して起こりうる症状ですが、特に夏や梅雨の時期に発生しやすくなります。夏や梅雨の時期は、気温や湿度が高く汗をかきやすいため、皮膚が湿った状態になり摩擦が増加するためです。
また、運動にも注意が必要です。マラソンやサイクリングなど、長時間の運動の際には動きが活発になり皮膚の摩擦も増えるため、季節に関わらず股ずれが起きやすい環境になっています。
他にも、新しい衣服や下着を着用したときや、体重が増加したとき、特に女性の場合は妊娠した際なども股ずれが起きやすいため、事前に予防ケアを心がけましょう。
股ずれは男女問わず発生する皮膚トラブルですが、その原因や症状の現れ方には性別による違いがあります。ここでは、股ずれの原因やメカニズムについて男女別に解説していきます。股ずれに悩む方は、ご自身に当てはまる点はないか、ぜひ参考にしてください。
女性は特にライフスタイルや体型の変化、衣服の選び方などが影響しやすく、男性とは少し異なる理由で股ずれになりやすい傾向にあります。女性が股ずれになりやすい主な原因は、以下の3つに分けられます。
女性が股ずれを起こしやすい原因のひとつは、衣類による摩擦です。特に、通気性の悪い素材や、体にフィットしすぎる衣類は、股ずれのリスクを高めるため注意しましょう。
皮膚は常に呼吸していますが、通気性の悪い衣類は湿気や熱を閉じ込めるため、皮膚がふやけた状態を作り出し、少しの刺激でも傷つきやすくなります。また、体にぴったりとフィットする衣類は、歩いたり動いたりするたびに皮膚と衣類が擦れ合い、股ずれを引き起こしやすくなります。
特に、タイトなジーンズやスキニーパンツ、ストッキング、化学繊維の下着などは、股ずれの原因となりやすいです。これらの衣類は、通気性が悪く汗を吸収しにくいため、内ももが蒸れて摩擦が起こりやすくなります。
レースや縫い目が太ももの内側に当たるような下着にも、注意が必要です。可愛くおしゃれな下着は見た目には魅力的ですが、皮膚への刺激になることもあるため、長時間の着用や運動は避けるなど、股ずれを予防しましょう。
女性が股ずれを起こしやすいもうひとつの大きな原因は、湿気と汗です。特に、生理中や暑い季節は、股間が蒸れやすく、股ずれのリスクが高まります。
デリケートゾーンはもともと湿気がこもりやすい場所ですが、女性の場合、生理中の経血やおりもの、生理用ナプキンなどの使用により、一層蒸れやすくなります。長時間の生理ナプキンの着用で、蒸れを感じたことのある女性は少なくないでしょう。
先述の通り、湿った状態の皮膚は摩擦に弱く、少しの刺激でも炎症を起こしやすくなります。吸湿性・速乾性の高い下着を選ぶ、汗をかいたらこまめに拭き取る、生理中はこまめにナプキンを交換するなど、湿気をコントロールし清潔な状態を保つことが股ずれ予防の重要なポイントです。
体型や歩き方も、女性の股ずれに影響を与えることがあると言われています。特に太ももが太めの方やX脚(両膝が内側に曲がり、両膝の内側を合わせて立っても内くるぶしが接触しない状態)、内股気味の方は、股ずれを起こしやすい傾向にあるため注意が必要だと言えるでしょう。
太ももが太いと、歩くたびに太もも同士が擦れ合いやすくなります。特にX脚や内股気味の方は、太ももが内側に寄りやすいため、より摩擦が起こりやすくなると考えられます。体の構造上、動くたびに内もも同士の摩擦が生じ、股ずれのリスクが高まってしまうことは仕方ありません。
体型や歩き方は、すぐに改善できるものではありませんが、意識することで股ずれのリスクを減らすことはできるでしょう。適切な下着や衣類を選ぶことで、体型や歩き方の影響をカバーすることも可能なので、工夫してみましょう。
男性も女性と同様に股ずれに悩まされることがありますが、その原因やメカニズムには男性特有の要素が関わっています。男性の股ずれは、主に太ももの内側だけでなく、陰のうと太ももの間の摩擦によっても発生します。
ここからは男性が股ずれになる原因について、以下の3つの視点から解説していきます。
男性の股ずれで特に多いのが、下着やズボンといった衣類の摩擦が原因となるケースです。男性はビジネススーツなどの通気性の良くないズボンやジーンズなど硬い素材のズボンを履く機会が多く、下着との二重摩擦によって皮膚に刺激が加わりやすいのが特徴です。
ボクサーパンツやブリーフなど男性特有の下着の影響もあり、外性器の裏や太ももの内側、付け根部分が赤くなったり、痛みやかゆみが現れることがあります。
下着は吸汗性やクッション性に優れた素材を選び、ボトムスもゆとりのあるものや柔らかい生地を選ぶなど、素材選びやサイズの見直しが有効です。
男性は女性に比べて汗をかきやすい傾向があるため、汗と蒸れが原因で股ずれになるケースが多く見られます。特に、夏場や運動時は、股間が蒸れやすく、股ずれのリスクが高いです。
また、男性は一般的に女性よりも体毛が多く、特に股間部や太ももの内側の毛は汗を保持し、蒸れや摩擦を増加させることがあります。伸びた体毛自体が皮膚を刺激することもありますが、女性に比べ体毛処理をしている男性は少ないため、より影響は大きいでしょう。
運動や活動量の多さも、男性の股ずれ発症リスクを高める要因のひとつです。特にスポーツや仕事で体をよく動かす男性は、太もも同士が繰り返し擦れたり、長距離の移動・ランニングで股部分へのストレスが増大したりします。
運動による股ずれを防ぐためには、スポーツ用インナーやサポーターを活用する、あらかじめ患部にワセリンなどの保護剤を塗って摩擦を減らすなど事前に対策しておきましょう。
股ずれは、下着の素材や形状によって、起こりやすさが変わってきます。男女別に、股ずれになりやすい下着の特徴を見ていきましょう。
女性の場合
男性の場合
股ずれが悪化すると、太ももの付け根部分が擦れ続け、時にズボン自体が破れてしまうこともあるようです。仕事中や外出時に破れてしまったときの応急処置、家に帰ってからの対策を紹介するので参考にしてください。
仕事中や外出時に破れてしまった場合、破れた部分が気になって仕事に集中できなくなるかもしれません。応急処置としては、ステープラーやガムテープが有効だと考えられます。破れた部分をホチキスでとめ、針が肌に当たらないようにセロテープなどで保護しましょう。ガムテープの場合は、内側から破れた部分を補強するとよいでしょう。
このような方法はあくまでも応急処置なので、帰宅後は縫製したり100円ショップなどにある補強布をつけるなど対策が必要です。自分での修理が難しい場合は、お直し専門店を利用するのもよいですが、布が薄くなってきたら早めに新しいズボンに買い替えましょう。
股ずれとよく似た症状に「ケツずれ」というものがあります。どちらも擦れて痛みが出るという点では共通していますが、原因や症状の出る場所が異なります。
股ずれは、主に太ももの内側や股関節付近の皮膚が擦れて起こる炎症ですが、ケツずれは、お尻の割れ目や肛門周辺の皮膚が擦れて起こる炎症です。便秘や下痢、ウォシュレットの使い過ぎ、痔の症状といった肛門周囲の皮膚刺激がもともとある人は炎症を起こしやすいため注意が必要です。
さらに、座り仕事の多い方や自転車によく乗る人も、お尻が擦れやすい環境になっているため、ケツずれリスクが高いと言えるでしょう。
ケツずれができてしまった場合は、患部を清潔に洗い、乾燥・保湿を行うことが有効と考えられますが、痛みやひどい炎症が続くときは皮膚科を受診することが大切です。
ケツずれを予防するためには、規則正しい排便習慣を身につける、ウォシュレットの使用は必要最低限にする、排便後はトイレットペーパーで優しく拭き取るなど、肛門周囲の皮膚刺激を極力減らすことが重要でしょう。
また、通気性のよい綿素材の下着を身につける、長時間座りっぱなしにならないように適度に休憩を挟むなども有効です。
股ずれは、太っている人がなりやすいイメージがあるかもしれませんが、体型以外にも、股ずれになりやすい人の特徴があります。以下にまとめていますので、ご自身に当てはまっていないかチェックしてみてください。
このように、ライフスタイルやそのときの肌のコンディションによって、股ずれになる可能性は誰にでもあります。普段から対策しておくことが大切です。
では、もう股ずれになってしまったという場合、どのように対処したらよいでしょうか。外出先で突然なってしまった場合と、自宅でのケアについて解説していくので、股ずれになりやすい方はぜひ参考にしてください。
股ずれを外出先で発症した場合、すぐに痛みや不快感を和らげるための応急処置をしましょう。応急処置のポイントは、「摩擦を和らげる」「清潔を保つ」「肌を守る」の3つです。
まずは、患部を清潔なハンカチやアルコールフリーのウェットティッシュで優しく拭き取りましょう。汗や汚れを取り除くことで、炎症の悪化を防ぎます。そして、患部を覆うように絆創膏や保護テープを貼ることで、摩擦を軽減し、痛みを和らげることができます。
ドラッグストアで購入できるワセリン、ベビーパウダーなどを薄く塗って肌を保護するのも有効です。痛みが強い場合は、冷却シートや冷たいペットボトルなどで冷やして炎症を抑えましょう。
参照:皮膚の問題と治療
自宅に戻ったら、股ずれの炎症・痛みを根本的に落ち着かせるための丁寧なケアを行いましょう。自宅でできるケアの基本は、洗浄・乾燥・保湿・保護の4つが有効と考えられています。
まずは、炎症や痛みのある部分をシャワーで優しく洗い流しましょう。患部を石けんでゴシゴシ洗うのは避け、ぬるま湯で優しく洗い流しましょう。刺激の少ない弱酸性のボディソープを使うのがおすすめです。
洗浄後はしっかり乾燥させ、保湿クリームや抗炎症作用のある軟膏を塗り、肌のバリア機能を回復させるとよいでしょう。綿素材など通気性のよい下着を着用し、患部を締めつけないようにすることで、悪化の予防になります。
股ずれは、適切なケアを行えば、比較的早く治る症状です。しかし、放置すると、炎症が悪化し、色素沈着や皮膚の硬化などを引き起こす可能性があるようです。早めの対処を心がけましょう。
股ずれは発生してからケアするよりも、予防することが最も効果的です。日常生活の中で取り入れやすい簡単な予防策を知っておくことで、不快な症状を未然に防ぐことができると考えられます。
股ずれ予防の基本は「摩擦を減らす」「湿気を防ぐ」「皮膚を保護する」の3つです。この3つのポイントを意識した対策を日常に取り入れることで、股ずれのリスクを大幅に下げられるでしょう。ここからは、具体的な方法を紹介します。
下着を選ぶ際は、綿やシルクなど、通気性のよい天然素材の下着を選びましょう。化学繊維の下着は、汗を吸収しにくく、蒸れやすいため、股ずれの原因になります。また、締めつけないゆとりのあるデザインにすると摩擦も防げます。運動をする際には、吸湿速乾性のウェアもおすすめです。
また、汗をかいたらすぐに拭き取り、股が長時間湿った状態にならないようにすることも大切です。股ずれ予防のクリームやワセリン、ベビーパウダーなども使用し、肌のケアを日頃から行いましょう。
生活面では、姿勢や体重コントロールが重要です。猫背や内股など、姿勢が悪いと歩くときに太もも同士が擦れやすくなるため、正しい姿勢で歩きましょう。また、体重が増加すると、同様に太もも同士が擦れやすくなります。適切な体重を維持するように心がけましょう。
股ずれ予防や初期症状の緩和に役立つ市販薬やケア用品は多数あります。状況や好みに合わせて適切なものを選ぶことが大切です。
摩擦を防止するには、ワセリンがおすすめです。皮膚に保護膜を形成し、摩擦を軽減します。防水のために、汗をかいても効果が持続するバリアクリームもよいでしょう。活動する前に、太ももの内側に塗って使用します。
ベビーパウダーなどのパウダータイプ、制汗スプレーなどのスプレータイプのものは、余分な湿気を吸収し、皮膚をさらさらに保ちます。清潔な皮膚にはたくだけ、かけるだけというのもお手軽なので、外出時などにおすすめです。
炎症が起きてしまったら、炎症を抑える軟膏を使用しましょう。症状が改善しない場合は医師に相談してください。
股ずれ対策として、インナー選びは非常に重要です。ここからは、女性の股ずれ対策におすすめのインナーをご紹介します。股ずれにお悩みの方は、ぜひご検討ください。
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股ずれは、日常生活の中で誰にでも起こりうる身近な皮膚トラブルですが、原因や対策をしっかり理解することで予防や早期ケアが可能です。「股ずれは恥ずかしい」と一人で悩まず、積極的に対策を取りましょう。
日常生活の小さな工夫で、不快な痛みから解放され、快適に過ごすことができます。自分の体質や生活スタイルに合った予防法を見つけて、股ずれのない快適な毎日を送りましょう。本記事が、股ずれに悩む方のお役に立てば幸いです。